アークシステムワークスが送る3DSの鉄道ゲーム第2弾。
その名も「トレインクリエーター3D」。
10/5に発売されました。定価800円(税込)。
「電車運転指令!東海道編」で鉄道モノが売れると判断したからかどうかは定かではありませんが、アークシステムワークスから2つ目の鉄道ゲームがリリース。
車両の造形からしてどう見ても洋モノですが、海外のゲームを日本向けにローカライズしたものなんでしょう。
鉄道好きとしてはちょっと触ってみたい。けど、見るからに危険なニオイがぷんぷん漂ってくるので、いきなり800円を投入するにはリスキー。
幸運にも(?)体験版が配信されていたので、ひとつ試してみました。
貨車に客を乗せるのが最高にクレイジー!
まず、このゲームで一番楽しかったのがコレ!
お客さんが貨車に直接乗る!
しかも時速100キロ超えてるのに、みんな平然な顔して座ってる!
ノッペラボーだから表情はわからないけど、運転しているうちにすごく牧歌的な光景にも見えてきました。
これを踏まえて(?)どんなゲームかご紹介。
どんなゲーム?
トレインクリエーターですが、クリエイトするのは主に線路。
初期状態はほぼ丸い環状線レール。
プラレールの「まがレール」のようにグネグネ曲げることで、ルートを自在に作ることができます。
レールは(体験版のステージでは)環状の一本だけで、「A列車で行こう」みたいに完全に自由には作れません。
ルートはミッションに従って作ります。
今回は、駅やキーポイントを通るようにせよ、とのこと。
どれくらい曲がるのか試してみたかったので、ちょっと乱暴な感じになってますが、駅とキーポイント(黄色い丸)に寄せてる様子が上画面でわかると思います。
レールの一カ所を引っ張るとつられて全体がズレて、気がつけばキーポイントから外れてしまうことも。そうならないよう、少しずつ”節”を足してレールを長くすることもできます。
ただ、運転モードに入ると制限時間もあるので、あまりレールを長くしすぎて(=距離をのばして)タイムオーバーにならないよう注意する必要もあり。
レール配置が終われば本番の運転モードへ。
運転モード
汽車を運転して、先ほど作ったレールの上を走ります。
運転は自動ではなく、下画面のマスコンで加速&ブレーキ操作(ボタンでも可)。
加減速はSLとは思えないほど高性能。すぐにスピードが出るし、すぐに止まれます。
キーポイントを通過したりお客さんを乗せたり、与えられたミッションを制限時間内にこなせたらステージクリアです。
レールをちゃんと駅に寄せていれば、お客さんを拾うことができますが、最初はどうやって拾えば良いのかわかりませんでした。
お客さんの乗せ方に四苦八苦
駅で停止してもお客さんは乗らない。レール配置が悪いのかな? と何度もレールの位置を調整し直しても乗ってこない。
ナゾの答えは下画面に隠されていました。
これがマスコン。
左上に「LOAD」と書かれた部分があって、駅で止まるとグリーンに点灯。
ここをタッチすればお客さんが乗ってきた!
なんだ、自動的に乗ってくるんじゃなかったのね。っていうか、そんな説明受けてないよ!
この放り出された感覚こそがまさに洋ゲー。大昔の日本のゲームもそんな感じでしたが、チュートリアルたっぷりな現代の和製ゲーのぬるま湯に浸かりすぎたか。
だけど、せめて「LOAD」を「乗せる」とかに和訳しといて欲しかったです。
レール敷設はフリーダム
ちなみに、レールの敷き方も自由奔放すぎて、
駅のホームに重なるように敷いたら、汽車がめり込むめり込む。人に重なってもすり抜けるすり抜ける。
でも大丈夫。
何事もなくお客さんを乗せて出発進行できます。この大味さこそがアメリカン。
クリエイトモードのズレは致命的
これまでの大味っぷりは、笑って許せるレベルでした。
が、唯一いただけなかったのがコレ。
レールクリエイトモードで調整していくと、上画面(全体像)と下画面(操作面)がズレていって、しまいには完全にかけ離れてしまう現象が何度も起きました。
上画面ではレールが見えているのに下画面には何もない(またはその逆も)。
下画面だけで済まそうにも、下画面には駅などのオブジェクトが描かれていないので、細かい調整がとてもやりづらいです。
この大味さは致命的。ゲームが満足に遊べません。
総評
体験版だけでゲーム全体をレビューするのは反則ぎみではありますが、システムの基本的な部分に満ちているこの大味さ。全編通じてもそう大きくは変わらないだろうと思います。
たとえレールクリエイトが正確だったとしても、購買欲が高まったかと問われれば微妙なところ。
そもそも日本の鉄道ファンの大半は、世界の車両への興味が薄い傾向にあるので(私も含めて)、もしアークシステムワークスさんが「鉄道モノはいける!」と感じて、鉄道ファン向けにこのゲームをリリースしたんだとしたら、そこはミスチョイス。
「電車運転指令!」の他路線を出したほうがウケは良いと思います(むしろ個人的にそちらに期待してます)。
と、辛口レビューでしたが、
100km超の貨車に揺られても微動だにしないお客さん。
このシュールなノリは貴重だなぁ。クレイジーだなぁ。
本編では普通に客車も登場するみたいですが、もしインドの鉄道みたいになるなら欲しくなるかも?
しかし、3DSの鉄道ゲームはどれもこれもホーム画面が同じレイアウトになってしまうのはなぜなのか。
と、「電車運転指令」のレビュー記事でも書きましたが、海を越えて万国共通だったとは!(警笛が鳴るところまでおんなじ!)
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