印象はなかなか良いです。安心して見られる地に足付いた脚本です。
・・・ドラマに対して「地に足付いた」なんて感想はちょっと失礼なんじゃないか? と思ったりもしましたが、どうしても記憶の新しい1つ前の朝ドラと比べてしまうので、そこはかなりのホメ言葉と思っていただければ!
では、ひよっこを一ヶ月見た感想をザッと書いてみましょう。
朝ドラのセオリーに忠実
地元編と都会編。
そんな大きな二部構成がこれまでの朝ドラでも多く取り入れられてきました。「ひよっこ」も放送一ヶ月(4週分)でちょうど茨城県の地元編を終え、次回(5週目)からは東京へ出て都会暮らし編のスタート。
ヒロインみね子(有村架純)には、弟がいたり、親友がいたり、家族とも仲良し。
東京暮らし編では NHKの事前情報を見る限り、アパート住まいでのクセのある住人が既にたくさん並んでますが、それらも朝ドラおなじみの要素。
みんなが集まれる “たまり場”的な場所もきっとあるはず。
セオリーを守ることは朝ドラの絶対条件では無いし、外したことで面白さを生んだ作品もありますが、「ザ・定番!」な感覚はドッシリした安定感がありますよね。
悲しさと明るさとの両立
あらすじをザッと
1964年、東京オリンピックの年。
茨城県で農家をいとなむ6人家族(祖父、父、母、姉=ヒロイン、妹、弟)。
農家の収入だけでは食べていくのが大変で、父が東京で出稼ぎ中(建設作業員)。その父が突然 行方不明になってしまった。一家の収入の穴を埋めるべく、そして父を探すべく、高校を卒業したばかりのヒロインが集団就職で上京する…。
コレが一ヶ月のザックリしたあらすじ。
泣くのはいやだ、笑っちゃお
要点をまとめると結構ヘビーな話だったりするんですが、とにかくみんな明るいのが見てて気持ち良いです。
事情を飲み込んで悲しみをグッとこらえてる側面も大いにあるのですが、笑いの絶えない家族、笑いの絶えない親友同士の会話、母親同士の他愛の無い掛け合いや強いつながり等々、とにかく画面から楽しげな雰囲気が伝わってきます。ひょうたん島のテーマ曲もピッタリ。
だからこそ、ここぞという場面で見せる涙が効果的。
とくに母親役の木村佳乃さんは、カラッとした明るい演技が巧いだけに、父の捜索願いを出した東京の警察署での涙がすごく印象に残りました。
茨城を「いばらぎ」ではなくて「いばらき」と読むことは、見た人全員の記憶に焼き付いたはず。
ちなみに余談ですが、大阪府の茨木市も「いばらき」読み。濁る「いばらぎ」ってどこから来たんでしょうね。おっとホントに余談でした。
ナレーションは増田明美
もう一ヶ月も経つので、初回放送時の新鮮さは薄れつつありますが、ナレーションは増田明美さん。そう、元女子マラソンの選手です。
NHKアナでもなく、生きてる祖母でもなく、死んだ母でもなく、ぬか床でもなく増田明美さん。
しかも、第1話冒頭の第一声が「おはようございます、増田明美です」なので二度ビックリでしたよ!
このチョイスはさすがに読めませんでしたが、オリンピック絡みってことなのかも。肝心のナレーションも意外とシックリ来てると個人的に感じてます。
そうそう、奥茨城村では体育教師役としてもご出演されていて三度ビックリ!
ハラハラだけど東京編にも期待
いろいろあって一ヶ月。満を持して東京、上野駅へ到着。
この当時の上野駅は見たことありませんが、雰囲気作りはすごく良い感じですね。美術スタッフの頑張りも伝わってきます。
ヒロインの就職先の担当者(和久井映見)がエラくドジっ子で、エラく忘れっぽくて、見てるほうも「この会社大丈夫?」とハラハラさせられまくり。不安でいっぱいですが、これまでのように良い見せ場もあると信じましょう。
見せ場といえば、奥茨城村の聖火リレーも印象に残りました。
反対派の青年団を説得できた時のスカッ!とした爽快な気持ちや、その後のテレビ放送での徹底的なくすぐり要素は、是非とも東京に行ってからも味あわせて欲しいところです。
失踪した父(沢村一樹)は早いとこ見つかって欲しいところですが、あまちゃんファンとしては、すずふり亭での夏ばっぱ×若い春子の顔合わせにも興味津々!
ひよっこ、明日からも楽しみです。
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