毎週楽しみにしてきた実写ドラマ「ど根性ガエル」もついに最終回を迎えてしまった。
デスノートも終わったし、次はシティーハンター、もといエンジェルハートを楽しみに生きればいいのかしら。
さてさて、総括的なものも含めて、ドラマ「ど根性ガエル」最終話の感想を。
ピョン吉との別れが秀逸だった前回
まずは最終回の1つ前のエピソードから(第9話) 。ピョン吉との別れはドラマ中で度々ほのめかされて来ました。
幾度もシャツからペロっと剥がれるシーン、エンディングの映像etc.
「最後のほうで別れがやって来るんだろうな…」
と見てるコチラに何度も刷り込ませてくれたので、悲しみに対する耐性も十分付いてるはず。
なのに、いざ第9話でそのシーンが来たらなんと泣けること!
空っぽのTシャツを見たひろし(松山ケンイチ)の、全てを振り切ってスッと日常に戻ろうとする演技がたまらなく秀逸。ひろしの母ちゃん(薬師丸ひろ子)のそれを察した目の演技もとても良かった。
未来が分かってる上で泣かせるって結構大変だと思うのですが、演技と演出の妙で見事にヤラレましたね。カエルじゃなけどウチでもねこを飼っているので、ペットロス的な心情でダブる面もあったんだと思います。
再会は意外とあっさり
元々ピョン吉がシャツにくっついた場所に、みんながひろしを呼び出し、もう一度ベターンで平面ガエル復活!ちょっとあっさり。出来すぎた再会に拍子抜け感ありましたが「これはこれでありかなー」と思わせるユルさもこのドラマの1つの魅力ではありますね。
やって来たひろしはニセモノだったんですけども。
脚本家の主題を託されたニセひろし
そう、最終回に突如現れたニセひろしもしも、ひろしがピョン吉のいない人生を送ってたら、「どうせオレなんて…」と後ろ向きな人生を送っていただろうというパラレル的なキャラクター設定。
ニセひろしが後ろ向きな思いをひとしきり 吐露した後、
母ちゃん
「役に立たなくても生きていていいんだよ」
母ちゃん
「自分なんていらないんじゃないか、そんなことばかり考えてるから剥がれちゃうんだよ」
ああ、なるほど。ピョン吉が剥がれたのはそういう理由だったのか!
ただ、個人的には脚本家がこういうメッセージを伝えたいんだな、という思惑が透けて見えてしまったので、今一歩響きませんでした。
ニセひろしも、本家ひろしとは別人という片付け方でしたが、本家ひろし本人がタイムマシンなり何なりで未来や過去からやって来たとか、もうひと工夫あればもっと深みが出たかもしれません。
でも、京子ちゃんの
「今の時代に足りないのはど根性だよ!」
には、結構ガツンときましたね。
暑苦しすぎるのも考え物だけど、でも「何か始めよう!」って時は根性が必要だ。年を取ってくると余計億劫になるし、根性でエンジンかけなきゃ仕事も遊びも中途半端!
面白かったよ!
ニセひろしのくだりは今一歩、なんて書きましたが、なんやかんやで全話通して見ると本当に良い実写化でした。「自分がイイ話の中心になるのがイヤなんだよ!」
と言うひろしを尻目に、ひとしきりドンチャンした後はいつもイイ話でホッコリさせてくれたし、前回の別れのシーンも秀逸。最終話もなんやかんやで明るくまとまってたのは、すごく「らしい」ですね。
MVPはやっぱり…
ひろし・母ちゃんもかなり良かったし、ゴリライモはじめ脇のメンバーもすごくハマってたから全員MVPでも良いレベル。でも、個人的MVPはピョン吉役 (声)の満島ひかりさん!
声だけ聞いて「あ、満島ひかりだ!」と彼女の顔がスッと出てこないくらいにピョン吉そのものになりきってたのはホントに素晴らしかったの一言。
ピョン吉といえば、アニメと実写との馴染ませっぷりもビックリするほど素晴らしかったし、色んな意味で驚き満載のドラマでした。
全話見た後の今でもまだ分からないのが、ピョン吉にモノを食べさせるシーン。
ブドウや肉が映像からフッと消えるのは一体どうやってるんだ。メイキング映像公開希望!
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