3DS「逆転裁判6」、ようやくクリアしました。
結論から言うと、大満足!
個人的には、123と同格クラスの逆転裁判にようやっと出会えた!
と思える出来に、外伝含めてシリーズ全作品をプレイしてきた身としては非常に嬉しいし、裏切られても裏切られても発売日買いし続けて来た甲斐がありましたよ。
それではネタバレ成分なるべく控えめで感想をザッと。
けっこう長いのでお覚悟を!
ひさびさの眠くならない逆転裁判
一見内容とは関係ないけれどすごく大事。
前作「逆転裁判5」あたりはプレイ中うとうとすることが多かったんです。
この手のテキストを読み進めるゲームでそれは致命的。
眠くなる=ツマラナイってことですからね。
極端な話、ロジック展開が少々強引でも、勢いでグワッとその世界に引き込んでくれればそれで良し。先が気になる、飽きさせない気持ちにさせてくれることが何より大事。
逆転裁判6は、布団にもぐって寝る前にちょっとだけ…と思ったらもう4時!とか、充電ランプが赤く光ってる!とか、123のプレイ感覚がひさびさにフラッシュバックしましたよ。
テキストセンスも良し
眠気防止に最重要なのが会話テキストのセンス。4~5のそれに比べると6の会話はすごく洗練された印象で、探偵パートで漏らさず何かを調べたくなったほど。
「もう○○だから、そのようなアレは困る・・・・みたいな?」
過去のシリーズをプレイ済みならニヤリとできる会話もあちこちに。
4~5でもそういうのはあったと思うけれど、一歩間違えれば「はいはい、こういうの入れとけば喜ぶんでしょ」的なヤッツケ感が伝わるだけの悲しい結果に。今作は本当にイヤミが無いレベルで感心させられました。
キャラクターの描き方はトップレベル
123を含めても6のキャラはハイレベル。心情や背景も含めてみんな生き生きしてました。
主要メンバーはほぼカンペキ。
一番心配だったオトナになったマヨイちゃんも、キャラ崩壊も無く見事に28歳のマヨイちゃんを演じきっていてわりと大活躍。
6の物語の核となるレイファ様もすごく良いキャラ。
常に上から目線のワガママお姫様。一歩間違えれば単なるウザキャラになりがちなのが、背景描写・表情・心情変化で愛おしくすら思わせるバランス感覚は見事。レイファさま可愛いよ。
さらに脇役~証人キャラや犯人キャラで「おおっ!」と思わせられることも多かったんですが、実際にプレイして驚いて欲しいので、書きたくても書けないことが多いのがヒジョーにもどかしい!(一番言いたいのはココなのに!)
なにより、さほど思い入れが無かった4~5のメンツが想像以上に生き生きとしていて、オドロキ・ココネ・みぬきを使ってここまでグイグイのめり込めるとは思いませんでした。ホント素晴らしい。特にオドロキ君は大躍進。
異国のオカルト設定にマッチ
架空の国。死者の記憶が見える裁判。霊媒。
この手の設定はホント逆転裁判向きだなと改めて感じました。
そもそも1からして霊媒でしたしね。
外伝の「レイトン教授vs逆転裁判」もわりと好みな部類ですが、魔法とか霊媒とかオカルトファンタジー要素で制作側のやりたい放題が楽しめるのも良いし、そこに思わぬ盲点が隠されていたりするのも個人的には全然あり。むしろ次回作もオカルトを希望したいです。
システム周りの3つの改善点で快適に
細かいですがシステム面の改善も好印象。・コンティニュー搭載で、有罪判決後もほぼ直前から再開できる。
・何度かペナルティを食らったら「相談する」でヒントを貰える
・下画面のでっかい進むボタンを押しても光らなくなった
特にコンティニュー採用はありがたい。
証拠を突きつける直前でセーブ→ ミスったらタイトルに戻してリトライ
が逆転裁判をプレイする人の慣例でしたが、今作はほぼ直前からリトライできるので、もうガンガン有罪くらいまくりましたよ。
有罪にならないと見られないイベント(?)も少し用意されているので(第5話最初の裁判とか)、むしろ自ら進んで有罪になったほど。
「相談する」で貰えるヒントも必要最小限(突きつける場所を教えてくれる程度)なので、気負わずガンガン使わせてもらいました。
短所:第1話のアソコに異議あり
絶賛ばかりも気持ち悪いので短所も。
まず第1話がダメ。
ストーリーも悪くないし、あの検事の生き生きとした様も面白いし、圧倒的アウェイから始まるシチュエーションも良い。
何がダメなのかというと、ここだけ多少ネタバレになりますが、テキストが音楽に合わせてミュージカルのようにゆっくり進む場面がけっこうあります。普通の証人尋問で。テンポが悪いんです。何度もやられちゃうとさすがにイラっとします。
ゲームの第一印象を決めるのがステージ1。
初めてプレイする人に「こりゃ6もダメっぽいな…」と悪い予感を抱かせちゃダメですよ。
非常に大事なポジションなので、ここはテストプレイを重ねてブラッシュアップして欲しかったなぁ。第2話以降はミュージカル風味は無いだけに、ここは本当にもったいない。
短所:1エピソードが長め
シリーズを重ねるごとに1話1話が長くなってきました。
特に最終エピソードは15時間もかかりましたが、これ2話分に分けてもバチ当たらないですよ。
すごく目まぐるしい展開で楽しくはあったんですけども、「そろそろひと息つきたいなぁ…あ、まだ続くのね」とやや疲れを感じることも。
今作は幸運にも眠くならない裁判だったので、冗長感は幾分やわらいでるものの、映画だって3時間ものは疲れるし、1時間ちょいで密度の濃いほうが何度も見たくなるし、次回作は削れるところは積極的かつ徹底的に削って欲しいところ。
増殖する新システムにやや困惑
シリーズを重ねる度に独自システムも増えました。「サイコ・ロック」「みぬく」「ココロスコープ」「カガク捜査」「御魂の託宣(みたまのたくせん)」。
なんと6ではこれらが全部入り!
シリーズ全部プレイ済みなのでだいたい分かるけれど、それでも「みぬく」はもう良いかな、「カガク捜査」の指紋検出がイマイチ操作がモッサリしててやりづらいな、とは感じました。
6から初めてプレイする人には混乱を招くだろうし、どれかザックリ削っても良かったんじゃ無い? てのが正直な感想。
今回初の「御魂の託宣」は尋問をちょっと難しくした感じで、意外と悪くないなとは感じましたけどね。なんだかんだでレイファ様の踊り、全部飛ばさず見ちゃったし。
おわりに/逆転裁判ひさびさのヒット
4以降のシリーズ作品をプレイするたびに逆転裁判へのワクワク感を失っていった私ですが、6は本当にひさびさのヒット。ここ数年はほぼ惰性とはいえ信じてきて本当に良かった。
上で書いた短所がすべて解消されていたら123超えも夢じゃなかったかもしれませんが、いやいや相手は伝説級。
単体のテキストアドベンチャーゲームとして見ても「逆転裁判6」は十分ハイレベルだし、個人的には123と同格レベルを張れる傑作だと思っています。
DS以降のオドロキ君が登場してからの逆転裁判シリーズなら文句ナシに最高傑作!
https://blog.hirara.net/gyakusai6rally-keihan-item/
https://blog.hirara.net/3ds-gyakuten6-dlc/
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