鉄道コレクション阪急電鉄7000系『京とれいん雅洛(がらく)』
フロントビュー・サイドビューなどの主な外観・内装・付属パーツの紹介等、オーソドックスなレビュー記事をSIDE Aで書きました。
全部詰め込むと長くなりすぎたので、小ネタや気になる辛口ポイント等はみ出た項目をこちら裏面、SIDE Bでまとめました。
わりと脈絡のない並びなので、目次をチラッと見て気になったところだけ覗いてもらえば良いと思います。
アンテナの罠
無線アンテナ装着で要注意なのが7106(6号車)への取付け。
車体ウラからガイド穴が見えてるので、そこを開けたくなる誘惑にかられますが、ちゃんと屋根板をはがすと第2の穴が出現。
この第2の穴、内側の穴こそが7106の正しいアンテナ位置。
パッケージ裏の説明書にもちゃんと書いてあるのですが、7006(屋根板外さなくても見える穴でOK)と同じ感覚に流されてしまうと、ついうっかりやってしまう人もいるかもしれないので注意しましょう。
7006は前寄り、7106はやや後ろ寄りになるのが正解です。
かけやま写真館さんを見てくるとさらに安心できます。
上の写真でも分かりますが、うちの7006、金ヒゲ(側面)の上側が複数の小傷で荒れてて、見つけた時は凹みましたね。
他はわりとキレイなので交換を申し出てたら別の瑕疵発生で帰ってくる可能性もアルナ…と悪いほうに考えてひとまずこのままキープすることに。
多少の凸凹なのでクリアを吹けば軽減される……といいなぁ。
連結間隔を短縮
雅洛の連結間隔は買ったままの状態だとわりと広め(写真上)。
カプラーは初期アーノルドカプラーをそのまま使っています(サイフに優しい)。
片側を引っこ抜いて1つめのツメのところでちょん切って戻すことで、わずかながら連結間隔を短縮できます(写真下。詳しいやり方はコチラ)。
両方詰めると曲線がヤバそうなので今回は片側止め(C177カーブを曲がれることは確認)。
できるモデラーさん方がよく使っているKATOカプラー密連型に換えてみたい気持ちもありますが、ひとまず手早くできるアーノルド加工から。
マルーンの発色が気になる
雅洛のボディカラー(マルーン色)の発色が少し気になったので、過去の鉄コレ(6300系京とれいん・5000系リニューアル車)と比べてみました。
ただ、デジカメの限界、モニタ・スマホ等見る環境によって色は左右されるので、肉眼で見た正確な色や質感をお届けすることはできません。ですので、比較の差異を感じ取っていただけましたら。
以下に掲載する車両はすべて買ったままの状態です(クリア塗装は未施工)。
6300系京とれいんと比較
まずは先輩6300系京とれいんと並べて。
6300系はひさびさに引っ張り出しましたが、意外とマルーンの発色が良かったことに驚きました。鉄コレながらほどほどに艶も感じられます。
並べてみると雅洛のマルーンはくすんだ感じに見えます。塗装は完全にマット(つや消し)。
5000系リニューアル車と比較
次に、比較的最近の鉄コレ、阪急5000系リニューアル車と並べて。
最近の鉄コレだけあって両者とも似たような雰囲気です。塗装も完全にマット。
5000系のほうが赤味がわずかに強くマルーン度合いも高めです(非常に微細な差ですが)。
アイボリーにも注目
屋根肩アイボリーにも注目してみます。
一目瞭然、雅洛のアイボリーはくすんでいます。
6300系の発色の良さを再び思い知らされる結果に。
5000系比較は2つ上の写真をもう一度見てください。こちらも5000系のほうが雅洛より明るいです。
雅洛も金銀装飾印刷はかなり頑張っているので、アイボリーにももう一息パワーを分けて欲しかった!
クリア塗装での向上に期待
そもそも阪急電車の鉄コレは、光沢クリアを吹くことを前提としているかのようなマット仕上げなので(うまく吹けたら本当にガラリと見違えます!)、施工してみないことには何とも言えません。
どういう塗料を使っているかなどは過去に書いた5100系の記事をご参考下さい。
が、クリア塗装も万人が気軽にできることでは無いので、鉄コレ完成品の状態で一定の艶感が感じられる仕上がりになってくれるのが理想ですね(阪急電車だけに限らず)。
私も雅洛にクリアを吹いて一発逆転を試みたいところですが、ここしばらくブランクがあるので勇気をチャージする時間をください…。
車輪が転がりにくい…?
ところで私の雅洛だけでしょうか。
めちゃくちゃ勾配に強いんですよ。
金属車輪に交換してもなかなかズリ下がらない!
50パーミルの山岳鉄道も驚きの粘着力!
……いやいや、これはちょっと困ります。
最初は純正品を使った
普段はKATOの車輪を使ってますが、雅洛は高級品だし、たまにはトミーテック純正のTT-04Rを使ってみよう。
ってことで装着してみたらこんなことに。
一応モーター車をつなげたら6両編成で走ってくれましたが、動力車への負担が気に掛かります。
KATOの車輪で転がり向上
負担が気になるので、いつものKATOの銀車輪に交換したら……スイスイ転がるようになりました。
一方、雅洛から外したTT-04R車輪を別の鉄コレに転用するとわりと普通に転がってくれました。
おそらく、
- 雅洛の台車枠が他よりキツイ
- 車輪が台車に当たる面積に差がある
- 車輪の転がり抵抗に差がある
これらの要素の一部(または全て)のため異常な粘着力が生まれたんだと推察されます。
KATOの回し者ではないですが、転がりやすさの観点から鉄コレ雅洛にはKATOの車輪(11-605)を強く推奨したいと思います。
でもブログ用の写真を撮るのはすごくラクでした。
(平らに見える机の上に置いてもすぐ転がるのがNゲージなので)
おわりに
SIDE A, B通して鉄コレ雅洛の総括を。
雅洛ならではの装飾・造形はとてもよく再現されていて、その気合いは十分伝わりました。
一方で、塗装面の弱さが気になるのもまた事実でした。
鉄コレというジャンルだからそれも致し方無し。
……と、割り切るのも少し難しい時代に入ってきました。
6両 8,500円だった初代京とれいん。雅洛では 6両 13,000円に。
ただ、高いなぁ…と思いつつも買ってしまうのは、仮に正規Nゲージ化されるとしてGM・マイクロエース辺りが手を挙げたら軽く4万円は行きそうだと踏んでのこと。
もう阪急も粗方の形式は鉄コレ化されたし、きっとこれ最後だから、最後!という気持ちも後押し。
(と毎年思うのに、翌年すっかり忘れて買ってしまう私は良い”カモ”です)
造形自体は良いので、多少手を動かせば(タッチアップ&光沢クリアコーティング等々)理想の雅洛に仕立てられるんじゃないかとやんわり期待しています。
しかしながら手を動かすのがなかなかに億劫な昨今なので、あまり期待しないでください(箱のまま積み上がっている過去の鉄コレ群を横目に見つつ…)。
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