鉄コレ阪神7001-7101形のパッケージ写真の一部ですが、昭和の阪神電車といえばコレ。
ボディ下側から生えている配線たち。ジャンパ栓。
偶数車番(元町方)の顔に付けられています。(梅田方には原則ありません)
けっこう特徴的であり印象に残る部品ではあるのですが、残念ながら鉄コレでは再現されていません。
再現すればもろい部分だし、基本的に2両セット構成だから省略されるのも仕方のない話。(唯一7861形がケーブルのない、栓のみの状態で再現されています)
今回、鉄コレ7001-7101形を迎えるにあたって是非ココは再現してみたいなぁ~、と欲が出てしまい、アレでもないコレでもないとネットの海を検索してたどり着いた1つの答えがコレ。
KATOのアッシーパーツ、キハ30形一般色用ジャンパ栓!(品番 Z04G0192)
いかがでしょう。
色がすごく阪神電車の赤胴車っぽく見えませんか?
でもちょっと赤いかな。
PCの画面だと正確な色は分からないので、少々ギャンブルではありますが、この手のパーツってネット通販でも扱ってるところが少ないので(むしろほぼ皆無)、運良く出会ったお店で試しに1袋…と言わず2袋ばかし注文してみました。(1袋432円也)
そして到着。
1袋にこのランナーパーツが5個入ってます。
(ケーブル付きが2個 + 栓のみ4個) × 5セット。
試しに阪神7801形に当ててみると・・・
をっ?
をををっ!
色、思ってたよりもけっこう近似色じゃないですか!
キハ30一般色の下半身ってもっとオレンジ寄りだと思ってたんですが、このパーツ、ほぼ赤色。レッドですよ。
では、善は急げ。
早速取り付ける準備にかかってみましょう。
対象車は7801形の偶数車(元町方)にしたいこの方。7832号になる予定です。
(奇数車には穴を空けちゃダメですよ!)
穴を空ける位置に鉛筆でうっすらと目印をつけました。
※あまりにうっすら過ぎて写真では判別しづらかったので、伝わりやすいよう画像処理で濃く太めに描き足してます。
ピンバイス(ハンドドリル)で穴を空けます。
さすがにいきなり本番はコワイので、事前にプラ板やテスト用の廃車体等を使って何度かテストしてます。
その結果、穴は0.7mm~0.8mmが最適と判断。
いきなりそのサイズで空けず、細いピンとか0.5mmあたりから慎重に様子を見つつ、いける!と思った段階で0.7mm穴を空けます。
穴、開通しました。
と、サラっと書いてますが、やっぱり勇気いりますね。
ピンバイスを知らない方のために補足しておくと、手動でくるくる回して穴を空けるハンドドリル。
プラ材等に簡単に穴を空けられる意外とカジュアルな道具です。0.7mm、1.0mm、1.5mm等いろいろなサイズがあります。慣れればカッターナイフくらいの感覚で使えます。
最近は少なくなりましたが百均でも買えることがあります。私も何年か前にダイソーでしこたま買いそろえたのを未だに愛用していますが、信頼感があるのはタミヤ製。
初めての方は、いきなりボディへの穴開けはチャレンジングなので、まずは屋根の無線アンテナ設置から始めてみると良いでしょう。(特に交換用の余り屋根は練習用に最適)
おっと、話が脱線しましたが、その間に
2つ目の穴も開通しました。
(改めて写真で見ると、左の穴は若干下寄り、右の穴は若干上寄りかな(^_^;)
では、ジャンパ栓パーツを取り付けてみます。
ランナーからニッパーで切り出しました。
指の上に乗せるとこんなに小っちゃい!
文字通り吹けば飛ぶので、装着しようとしたらピン!と行方不明になりがちな案件です。
ちなみに、指の指紋は画像加工で薄くしてあります。
最近はネット画像から指紋認証の解析が出来るとかで、物騒な世の中になりましたね。
さて、
取り付けました!
この色のマッチング具合、塗装不要ですね。
品番Z04G0192は、キハ30よりも阪神赤胴車向けのジャンパ栓と言っても過言じゃないかも?
穴は0.7mmでいきましたが結構キツキツ(でも接着せずに固定できる。最後までハメにくい)。0.8mmならスポッと入りますが要接着。最終的には0.8mmがベターかな。
穴開けが怖ければ、差し込み部分をカットしてボディに直接接着してしまうのもありかも!
あと、塗膜がけっこう弱いみたいで、いじってるだけでケーブルの黒色がポロポロ落ちて成形色の赤が出てきてしまいます。適宜、油性マジックペンでチョイチョイ塗ってあげてます。
栓の形状は正確には異なる
栓の形状(特に左側)は実車と異なるので、正確さを求める方には合わないかもしれません。
左側なら同じKATOのジャンパ栓 KE76(Z04-8631)のほうが近いかも(ただし灰色なので塗装必要あり)。
ただ、本当に一致する製品を探すのは困難だし(KATOのキハ30用でさえ探すのに苦労しました)、私の場合、これだけ小さいサイズなので20cmも離れれば雰囲気は十分出てると判断してこのまま採用することにしました。
それでも少し気になるのは、阪神電車の左側のケーブルって2本重なってるんですよね。
再び鉄コレパッケージ画像から。
うん、左は二重線。
ココはちょっとだけこだわってみよう。
2本ケーブルを再現してみる
写真をあまり撮っていなかったので過程をすっ飛ばしますが、、、
栓をプチっと切り離してケーブルだけにしたパーツを、
ランナーに残ってるジャンパ栓に重ねて、瞬間接着剤でくっつけました。
超即席二重ケーブル。
多めに買っておくと、こういう実験をする余裕が生まれるのが良いですね。
そしてさらにすっ飛ばしますが、、、
完成形に装着!
右側はケーブル1本、左側は二重ケーブル。
二重ケーブルの(後付けしたほうの)付け根が浮くんじゃないかと心配していましたが、なんだか意外とちゃんとしてる?(誤魔化せてる?)
これで昭和の阪神特急っぽさがグッと強まったと思いますが、いかがでしょう。
ジャンパ栓、色、いろいろ
今回使用したKATOのAssyパーツは、キハ30形一般色用ジャンパ栓(品番 Z04G0192)ですが、調べてみるとカタチは同じで色違いの製品がいろいろありました。
阪神車に使えそうなものをザッと並べてみると、
- Z04S0192 キハ30首都圏色 ジャンパ栓
- Z04G0192 キハ30一般色 ジャンパ栓
- Z04R0192 クハ155 ジャンパ栓(朱)
- Z04J0192 クモハ115横須賀色 ジャンパ栓
- Z04K0192 キハ35 909(シルバー)ジャンパ栓
などがありました(横須賀色は青胴車、キハ35 909はジェットシルバーに)。
品番の4番目のアルファベットが違うだけで、Z04-0192 でくくられた同シリーズ。
ただ、大手通販ではほぼ見つからず、生産終了した製品も結構あるので、ピンポイントに狙って買うのは難しいと思います。小規模ネット通販や日本橋や秋葉原のお店をしらみつぶしに歩いたり、ヤフオクなどでもたまーに出てたりするので、運良く出会えたら迷わず確保しておくと良いと思います。
クハ115等に適しているジャンパ栓 KE76(Z04-8631)はわりと出回っているので、コチラの形状でもOKかあるいはケーブルのみカットして使うならKE76を使うのもありかもしれません。
コメント
KATOのAssyで小加工するだけで前面の印象が変わりますね!
今までは、鉄コレだから、このディティールで、まあ、良いか!と納得でした。ちょっと、ボクもパーツ探して、改造してみたくなりました。KATOがもし今、製品化してくれたら、ジャンパ管を表現してくれたよなあ、と思いましたが、阪神の製品化はKATOでは、期待できそうもありません。そう言えば、’81年のKATOカタログに私鉄車両シリーズ予定品、阪神電気鉄道5001系、とありました。青胴車ですね!夢で終わった私鉄車両シリーズです。
▼まちゃさん
小さいものでも印象的なパーツだと表情は生き生きしてきますよね。
私もわりと色々妥協するほうですが、
たまーに「ここは再現してみたい!」と突然思い立つようです(笑)
>’81年のKATOカタログに私鉄車両シリーズ予定品、
>阪神電気鉄道5001系、とありました。
おお!そんなウソのような記載があったとは!
今となっては本当に夢物語ですね~(笑)