NHKの連続テレビ小説「まれ」。
放送も100回を超えて残すところ2ヶ月。
ここ数回のエピソードで物語も大きな分岐点を迎えました。が、ヒロインまれの選んだ選択肢の違和感たるや!
夢アレルギーをバネに、パティシエの夢まっしぐらに生きるかと思いきや、ケーキ屋を辞めて田舎へ帰ることを決意。本当にそれでいいのか、まれ。
それも含めて、横浜編以降の朝ドラ「まれ」の感想を書き残してみます。
ここへ来て家庭を選択
夫:能登でうるし職人(圭太:山崎賢人)妻:横浜でケーキ職人(まれ:土屋太鳳)
互いの夢を大事にしたいから、居住地がバラバラのまま「遠距離結婚」という道を選んだヒロイン夫妻。
が、うるし職人の圭太の仕事・家族がピンチ!
ってことで、横浜のケーキ店を辞めて、能登へ戻り夫の手伝いをしたいと宣言するまれさん。
つまり、仕事より家庭を取ったというわけですな。
ここだけ切り取って見れば、ダンナ(家族)想いの良いヨメさんじゃあないか。よしよし。と思えるかもしれません。
が。
ケーキ職人の夢はもの凄い覚悟で掴んだはず
そもそも、横浜のケーキ店に雇って貰う際に、「世界一のパティシエになりたい覚悟で来ました!」
と、断られても断られても、怒鳴られても追い返されても、何度も頭を下げて食らいついて、ケーキ職人の仕事を勝ち得たのがまれさんです。
そもそも、圭太との結婚を決める時も、
「うるし職人のヨメになると、その家の女将になるのが慣例」
と再三言われたにも関わらず、そんな慣例クソ食らえとばかりに「私はパティシエを続ける!」と横浜のケーキ店で働き続ける道を選んだのも まれさんです。すごい覚悟です。
最初に勤めた輪島市役所をわずか1年足らずで辞めたのも、ケーキ職人の道を目指したかったからでしたね。板尾課長にめっちゃ怒られたのも記憶に新しいです。
そこまでの覚悟で掴んだ夢、途中下車しちゃうの!?
ドラマを見てる側の心境としては、「お、相当な覚悟を持って挑む夢なんだな。頑張って一人前になる姿を見届けようじゃあないか」
と期待を抱くのが自然。
ここからは小日向文世演じるケーキ屋の主人=大悟シェフとの会話を引用。
大悟「やめるのかパティシエ?」
まれ「いえ、いったん休むだけです。向こうの状況が良くなったら、また修行を続けるつもりです。」
大悟「そんな甘い世界じゃない。フランスで勉強して来いと言った感性やセンスは、若いうちにしか身に付かない。」
まれ「でも私まだ23ですし。」
大悟「向こうじゃ15、16で現場に来る。今しばらく休むと言うことは、パティシエ人生を棒に振ると言うことだ。その程度のもんってことか?」
大悟シェフの言うことがいちいち正しすぎます。
ある種夢追い人な人生を歩んできて、ちょいちょい「いったん休む」をしてきた私の心にもグサグサ刺さりまくってツラすぎます。真剣に夢を追うってキビシイことなんですよね(グサリ)。
その後の一子(まれの親友)のセリフ
一子「頭には来るわいね、シェフにしてみりゃあ。弟子にしてください、っちゅーて、いきなり押し掛けてきて、やっとモノになりそうなったら、旦那の世話で休みますやろ。誰かって怒るわいねー」
正論!
(余談:わんこ編の一子はヒロイン以上に等身大で親近感があったから、一子主演のスピンオフがあれば是非見てみたいです)
しばらくは女房?
大悟シェフの息子、大輔との最後の会話で、まれ「うん、しばらくは、塗師屋(ぬしや)の女房になるよ」
と答えた まれさん。
この言葉、すごく引っ掛かりました。
うるし塗り屋の女将さんに「しばらく」なった後、それを辞めるということも”腰掛け”的で随分失礼な行為なんじゃないかなと、素人ながらも感じるわけで。旅館の女将並みに大変な立場っぽいイメージだし。
ピンチ期間のお手伝いさんとして働くつもりなんだとは思いますが、一時しのぎのはずが、ズルズルそちらの道に定着しちゃうなんてことも無いとは言えません。
かつての朝ドラ「どんど晴れ」が、老舗旅館のダンナと結婚して、まさにパティシエを辞めて女将を目指す物語でしたが、どんど晴れコースに乗っかってしまっても不思議ではなくなってきました。
そもそも結婚が間違いだった?
そもそも私は圭太との結婚に反対でした。むしろ、柳楽優弥演じる大輔のほうが、理想的な人生を送ることができたと今でも思っています。
圭太が一子をしっかりつなぎ止めていたら、大輔とのゴールインはほぼ確実。事実、「おはよう」事件で、ほぼ両想いでしたからね。ファーストキスの相手という伏線も回収できてスッキリできたはず。
(そういえば美南→大輔→まれ、という面倒な三角関係を経たのに、まれが外野を選ぶという消化不良感もあったなぁ)
しかし、圭太の「おはよう」に揺れたことで、まれのブレっぷりも発覚。
その後、遠距離結婚生活が進み、
圭太「仕事と俺とどっちが大事や!」
でドン引き。
それまでの圭太自体の見せ方に良い印象を抱かせる場面が少ない上、この安直なセリフ。「この結婚、ホントに良かったの? 」と疑念を抱かせるには十分でした。
「夢」か「家族」か軸があれば
家族を大切にすること自体は良いと思います。でもドラマなら、それを自然な流れとして見せて欲しい。
確かに、まれの祖母(草笛光子)は家族をほぼ捨ててフランスへパティシエ修業に行った結果、まれ母(常盤貴子)との間に深いわだかまりが生まれました。
ドラマ中でも描かれていましたが、わずか1週間で解決。
あまりにもあっさり解決してしまったので、ほぼ印象に残りませんでした。
ここ、もっと尺を取って、因縁の対決感を演出できていたら、「あぁ、お婆ちゃんが家族を捨てて家族があれだけヤヤコシクなってたから、まれはフランスへ行かなかったんだな」と見てる側の納得度も上がったかもしれません。
その印象よりも「夢」に軸があるイメージが強くなっていたから、家族チョイスは足をすくわれた感満載でした。
今後
まれ自身は「いったん休んで塗師屋を手伝って、落ち着いたら再びパティシエに戻る」と言っているので、夢自体を完全に投げ捨てたわけでは無さそうです。シェフに「パティシエ人生を棒に振る」とまで言わしめた「小休止」が今後どう影響するのか。それとも何事も無かったかのように描かれるのか。
なんとなーく、能登で自分のケーキ屋作ってハッピーに暮らす最終回、そんな未来を想像していますが、さすがに安直かな?
ここまで、「まれ」で違和感を覚えた箇所、なんだか納得のいかない箇所をつらつらと書いてきましたが、そんなドラマのぶっ飛びっぷりも、「ありえんやろ!」とツッコミながらもわりと楽しんでいたりします。かつての朝ドラ「純と愛」等と比べたら、まだまだ「まれ」はヌルいほうですしね!
コメント
なんだか、今までのモヤモヤ感が 今日、Maxですたぃ。
急に出てきた お義母さんは なんなん???
あんだけ「圭太ちゃぁぁぁん」というくらいなら、ことあるごとに 出てきててもいいはずなのに…
この 「初めまして」は。
弥太郎さんの看病・リハビリつきそいにも来ていなかったのに。
ふと思いついて 嫁姑問題、入れてみました…的な。
もう もやもや(笑)
草々さんや小草若ちゃんたちの女将さんとは思えない(笑)
ぃゃ、ほんとに 役者さんとして ヘタに見えてしまう…
今日の藍子さんも出しゃばりすぎな気がするし。
フランスとの融合(?)なんちゃらあちゃらのデザイン云々言うてるけど、
失礼ながら、圭太にそのセンスがあるとは思えないしぃぃぃぃ。。。
能登でケーキ屋、ちゃんちゃん…に一票(^-^)/◇
さて。
あと2ヶ月?
早く 秋になってほしいものです。
——-
スパム対策としての算数。
なるほどぉぉぉと感心してしまいました(笑)
▼京太郎さん
あの姑の違和感は、
この記事で長々と書いたそれを軽く超えてきましたね(笑)
姑登場を待ってから感想書けば良かったかも。
確かにこれまでの話でちょいちょい顔を出しとけば、
「あぁ、能登に帰ったら嫁姑問題、大変やなー…」
と見る側も覚悟できてたし、すんなり入っていけたろうに、
半端なく外様感、よそ者感、新人感満載で、
「オバちゃん、今さら何でかい顔してるの!?」感は否めないですよね。
「圭太ちゃぁ~ん」と夫息子にメロメロキャラなあたりも、
女将としての威厳が崩壊してるから、中途半端キャラって
立ち位置なのかもしれないけれど…
この予想外のぶっ飛びっぷりは笑うしかないです(笑)
スパム対策、
ここ1週間ほどホント酷かったのですが(毎日10件ほど消してました(^_^;
2日前にコレを仕込んでからは今のところゼロで、算数もなかなか侮れないです。