2月19日前後に発売されたKATOのNゲージ、787系「つばめ」9両セット(品番 10-1615)。
旧製品を持っているので迷っていましたが、つばめ全盛期時代の久々の製品化と、9両フルセットパッケージに心を射抜かれて陥落…!
せっかく旧製品を手放さないまま持っているので、新しいつばめと古いつばめ、どんな違いがあるのか見比べてみることにしましょう。
パッケージ・説明書
KATOの緑色のパッケージは30年経っても変わらぬまま。
品番は2022年発売の9両セットが10-1615、約30年前の7両セットが10-320です。
記事内ではそれぞれを新製品・旧製品と呼ぶことにします。
説明書(表紙)。
紙なのでさすがに30年も経つと色が劣化してきますね。
カバー写真はでっかく写った旧製品のほうが好みでした。
フロント比較
ライト点灯比較
ヘッドライト点灯。
これはもう圧倒的に新製品!
明るさといい、色味といい実感的になりました。
テールランプ点灯は旧製品でも十分ですが、明るさは新製品に分があります。
別パーツ比較
アラウンド・ザ・九州など、後のKATO 787系製品で加わった後付パーツが新製品にも採用されました。
ライト用レンズカバー採用
なんといってもヘッドライトのレンズカバーの採用が嬉しいです。より精悍な顔つきになりました。
画像はライト非点灯状態ですが、レンズのおかげでライトの存在感が伝わります(この角度から実車を見たことが無いので正しいかどうかはわかりません)。
手すりパーツ採用
また手すりパーツ(上面・窓下)もユーザー取り付けパーツとして採用。
個人的にはややオーバー気味な表現だと感じるので、別パーツよりも車体モールドで再現するくらいがちょうど良いんじゃないかなと思っています(特に窓下の手すり)。
バイザーシール採用
運転席窓(向かって右側)に「TSUBAME」ロゴのバイザーシールが付属するのも新製品の特徴。これは実に良いアクセントですね。(さらに新製品では運転席内部も再現)
シール比較
左が旧製品、右が新製品の付属シールです。
旧製品はデビュー間もないこともあり必要最低限だったのが、新製品は豊富になりました。
予備があるので多少の失敗なら恐れず貼れるのも良いです。
新製品右上が先の「バイザー」シールです。
サイド比較
側面の造形は、新規制作の2号車(モハ787-200)以外は同じ金型使用だと思われるので違いは見当たりません。
旧製品はT2編成…①クモロ787-2 ②モハ786-102 ③サハシ787-2 ④モハ787-4(M) ⑤モハ786-2 ⑥サハ787-102 ⑦サハ787-2 ⑧モハ787-3 ⑨クモハ786-2(打消線は増結セット)
新製品はT3編成…①クモロ787-3 ②モハ786-204 ③モハ787-6(M) ④モハ786-3 ⑤サハシ787-3 ⑥サハ787-103 ⑦サハ787-3 ⑧モハ787-5 ⑨クモハ786-3
先の2号車(モハ787-200)とビュッフェが5号車に移った時代が新製品の特徴です。
色味はほとんど同じですが、旧製品のほうがシルバーの粒子が気持ち粗い気がします(あくまでも気持ち程度)。
足まわり比較
床下機器・台車は、新製品ではより暗い色(青灰色)で表現されました。
実車の新製時がどんな色だったか分からないので(クリアな写真もなかなか見つからない)KATOを信じましょう。
車輪は黒色写真が採用されました(新製品)。
カプラー(連結器)は台車付属の首振りタイプのままで、車端部にタンクが表現されました。このタンク…動くぞ…!
カプラーは旧製品がノーマルなKATOカプラーでしたが、新製品は密連タイプに変わりました。
最近の製品なのにボディマウントでないことに驚きましたが、個人的にはKATOのボディマウントは連結しづらいので、こっちのカプラーのほうが好みです。
旧製品のカプラーは劣化のためか、勝手に連結が外れる事案が増えてきました(いつか交換しよう…)。
屋根上比較
屋根上の造形もほぼ同じ。パンタグラフまわりも同じです。
(旧製品はアンテナ取り付けサボってますが、同じアンテナが付属します)
大きな違いはクーラーの輝き。
写真では分かりにくいですが、新製品のほうがよりツヤのある銀色です(ギラギラしてません。ややテカテカくらい)。旧製品のクーラーは白っぽいアルミのような感じ。
ロゴ・レタリング印刷比較
JR九州の車両といえば車体に踊るレタリング。
Nゲージへの印刷精度は、肉眼ではそうそう分からない点なのであまり神経質になりすぎないのが吉ですが、比べてみたくなるのもまた人情。
小さい文字の印刷精度が上がり、旧製品では潰れていた文字もシャープになりました。
TSUBAME下のカラーバーのガタ付きが新製品では補正されています。
また、旧製品では省略されていたJRマークが付くようになりました。
クモロ787等の形式番号表記も、印刷精度が上がったためか、旧製品からひとまわり小さくなりました。
差異はありますがこれが30年間の技術の向上ですね。
むしろ30年前の時点でここまで印刷できていた旧製品も十分素晴らしいと思います。
内装比較
内装パーツは
新製品が1号車(クモロ)が赤茶系の色で、2号車以降はビュッフェ含めてすべてグレー。
旧製品は1号車も含めて全号車アイボリー寄りの白色表現です。
※内装パーツは旧製品の写真が用意できていないのでテキストのみで失礼します。
おわりに~旧製品にも価値がある
どうしても新製品で良くなった点に目が行きがちですが、今回比べてみて旧製品も悪くないなと改めて感じました。
同じ特急つばめでも、新製品は1994年以降の仕様であり、旧製品は1992年のデビュー時仕様。
3号車ビュッフェと手すりの無いスマートな顔つきはデビュー時ならでは。
初期塗装のつばめを今から買うなら、ライトも実感的になり1パッケージでフル編成が揃えられる新製品をオススメしますが、古い製品をお持ちならAssyパーツ(レンズカバー・シール等)や社外LED等でグレードアップさせるのも十分ありだと思います。
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