「桃太郎電鉄」といえば誰もが知ってる鉄道ボードゲーム。6月に入ってすぐ、ショッキングなお知らせが舞い込んできました。
コナミから何の連絡もない。こんな調子でずっとほったらかされた。ここに桃太郎電鉄は、正式に終了します。すべてコナミの石川が握り潰しました。
— さくま あきら (@isetta_23) 2015, 6月 2
桃鉄生みの親からの正式な終了宣言。
桃鉄はゲームに詳しい人ならご存じ、ハドソンが販売していたゲーム。
が、ハドソンは2012年にコナミに吸収合併。ゲームメーカー「ハドソン」は事実上消滅してしまいました。それ以降、桃太郎電鉄シリーズはコナミの管轄ですが、コナミから桃鉄の新作はありません(ベスト版を除く)。
さくま氏とコナミは犬猿の仲
頑固職人肌で信念を曲げない さくまあきら氏。お金にならないことはやりたがらない コナミ。
あくまでも個人的なイメージですが、両者そりが合わなくて、まさに犬と猿の関係。終了宣言自体は今回が初めてじゃないんですよね。
ツイッターで実名をあげてしまうさくま氏もさくま氏だし、そんなさくま氏と仕事を一緒にやっていくのは一筋縄にはいかないんだとは思いますが、それを受けたコナミも
同シリーズは、多くのファンの皆様からご支持頂いていると共に、弊社も長年かけて育ててきた大切なタイトルですので、今後も続けて参りたいと思っております。
弊社も長年かけて育ててきた……?
いやいやいや、長年育ててきたのはハドソンでしょ!
昔のコナミはよかった…
「昔はよかった」と言うとおっさん臭さが増すのでなるべく使わないようにしてるんですが、敢えて言おう。昔のコナミは本当に良かった…(しみじみ)。
MSXユーザーだった人ならわかると思いますが、ファミコンにも劣る貧相なスペックしかないMSXパソコンで(色も16色しか出ないし、スクロールもガクガク)よくぞここまで面白いゲームを作り上げた! といつも驚きと感動をくれたゲームメーカーがコナミでした。
神戸に本社があった頃の80年代。「グラディウス2」「夢大陸アドベンチャー」「スナッチャー」……ああ、どれもこれも輝いていたよ、わが青春のコナミ!
ときメモが出たあたりからかな、コナミが少しずつ輝きを失いはじめたのは。
パワプロでの野球権利独占、他メーカーを相手に訴訟に次ぐ訴訟。企業としては自社の商品を守るのは当たり前のことなんでしょうけど、小さなゲーマーだった私のコナミに対する印象も「がめつい」モノを見る目に変わっていきました。
この桃鉄騒動をキッカケに知ったのですが、コナミは小島秀夫監督(メタルギアの生みの親)まで切ろうとしているとのウワサも目にしました。真偽のほどはわかりませんが、本当だとしたら非常にザンネンです…。
家庭用ゲームが斜陽の時代だし、スマホのゲームへ軸足を移すのは仕方ないでしょう。だけど、今でもおっさんたちの中でキラキラ輝き続けている思い出を、これ以上壊さないでくださいコナミさん。
なんだかコナミの愚痴大会になってしまったので、話を桃鉄にもどしましょう。
しょっつる鍋を覚えたのも桃鉄のおかげ
「しょっつる鍋は秋田の名物!」なんて知識を覚えられたのは桃鉄のおかげ。駅に止まればその土地の名産(物件)がズラリと出てきて、何度も遊ぶうちに自然と学べるところも桃鉄の良いところなんですよね。
子供が日本の地理や各地の名物・特産品を覚える教材ゲームとしてもうってつけ。
数年に一度くらいは新作が出るような、いつまでも細く長く続く定番シリーズ(ある種アンパンマン的ポジション)であれば良いなと思うので、終了宣言はぜひとも撤回していただきたいところ。
ただ、ファミコン、PCエンジンの頃からどっぷり桃鉄を楽しんできた者としては、さすがにPS2あたりからは飽きてプレイしなくなったのも正直なところなので、あっと驚かせる新しい仕掛けもぶち込んで欲しいですね。(実現は相当ムズカシイと思いますけども)
さくまあきら氏とコナミが仲直り!
……そんな円満解決の望みは薄そうですが、ただ、両者の権利下にあるといっても、大人の事情だけで浮かせておくには「桃太郎電鉄」は本当にもったいないタイトルです。
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